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殺風景な病室で特に何を見る訳でもなく
俺はテレビをつけた。
どうやら、ニュースがやってるようだ
内容は、最近やたらと見る謎の急死事件だった。
多くの死者は病人だが
死因は病死ではないと専門家は言う。
そして不思議なことにその死者は、全員
とても幸せそうな顔をしているそうだ。
一部では神様が迎えに来たんだと、
天国に連れていってくれたんだ、などと
言っているがそんな事が、本当にあるのだろうか。
考え込んでいるとドアを叩く音が聞こえた。
「一輝くん入るわよーどう?
足の調子は、痛みとかないかしら?」
入ってきたのは入院したての頃から
お世話になってる看護婦の夏菜子さんだった。
俺は小さく頷いた。
小さい頃トラックに引かれ意識不明の
重体になっていた俺は奇跡的に助かった。
その変わり足を失った。
足の神経が切れて上手く動かせなくなってしまったのだ。
いや全くと言っていいほど動かなくなった。
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