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「おう、なにやら放課後遅くまで絵をかいてるらしくてな?凄い綺麗な絵だと聞くんだが、妙にリアルらしくて。たまにこの学校の風景をかくことがあるんだよ、すると絵と同じことが起きるんだと…。それからあの女、美術室の預言者なんてよばれてるんだぜ?面白いよな!」
「おいおい、ただの噂だろ?くだらねぇ」
でも、その話が本当なら…。
俺はさっきの絵を思い出した。
「まぁな……噂だろって言われちゃそれでおしまいなんだけどさぁ……っておい和!前見ろ!」
「へ?」
絵のことで頭がいっぱいになっていて、前の階段が見えていなかった。
「うおっ!」
案の定、俺は足を踏み外し階段を転げ落ちた。
「いてて……」
「おい、大丈夫かよ?」
「あぁ…だいじょう…ぶ…」
“これからあなたが体験することになる風景がここに描かれているわ”
嘘だろ…。いや、たまたまだ…。預言だなんて馬鹿げてる…。
「どうした、やっぱりどこか痛むのか?」
「いやわるい、何でもないわ」
「そっか?全くお前はどんくさいんだから、しっかりしろよな」
「うるせぇ。はやく自販機いくぞ」
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