第1章・結婚前の話

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地方都市の一角に故郷を離れて、一人で寮暮らしをする男の子たち。 人恋しさもあるに決まってる。 勿論、年頃の子達、女の子とだって付き合いたかろうが、他に出会いの場所もあまりない… 『ねぇ、手、見せて?俺手相見れるんだよ。 由起ちゃん、ちょっと、手貸して?』 なんちゃって、可愛い口説きのきっかけじゃないか(笑) 『え~、手相見れるの?すごぉぉい、見てぇ』 『う~ん、由起ちゃんは22歳ぐらいで病気しそうだから、気をつけてね。 あ、じきに、いい人との出会いがあるよ!』 そりゃ、君の願望かい? 悪いね。歳、誤魔化してて 22歳は元気で済んでますが、わたしゃ、24歳なんだよ。 ごめんよ(笑) なんて、心の内で突っ込みながらも、そこそこ、スナック営業、頑張ったね。 友達に頭下げて、ローテーション組んで、毎日、寝るのが、2時は回る。 土曜日の夜ともなれば、ひっそり?営業灯、下ろして、中は、朝まで、常連客と飲めや、歌えや、どんちゃん騒ぎの日々が、続いた。
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