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地方都市の一角に故郷を離れて、一人で寮暮らしをする男の子たち。
人恋しさもあるに決まってる。
勿論、年頃の子達、女の子とだって付き合いたかろうが、他に出会いの場所もあまりない…
『ねぇ、手、見せて?俺手相見れるんだよ。
由起ちゃん、ちょっと、手貸して?』
なんちゃって、可愛い口説きのきっかけじゃないか(笑)
『え~、手相見れるの?すごぉぉい、見てぇ』
『う~ん、由起ちゃんは22歳ぐらいで病気しそうだから、気をつけてね。
あ、じきに、いい人との出会いがあるよ!』
そりゃ、君の願望かい?
悪いね。歳、誤魔化してて
22歳は元気で済んでますが、わたしゃ、24歳なんだよ。
ごめんよ(笑)
なんて、心の内で突っ込みながらも、そこそこ、スナック営業、頑張ったね。
友達に頭下げて、ローテーション組んで、毎日、寝るのが、2時は回る。
土曜日の夜ともなれば、ひっそり?営業灯、下ろして、中は、朝まで、常連客と飲めや、歌えや、どんちゃん騒ぎの日々が、続いた。
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