閑話休題9

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そう。 何度も、自分で勝手に悪くしてきたんだ。 挙げ句、去年2008年は都合3回入院した。 その3回とも、後、数時間、病院に行くのが遅かったら危なかったと医者に言われた。 そして去年2008年9月の3回目に至っては、到頭、集中治療室の中まで相楽先生が直接来て下さって、パワーを流して下さった。 お陰で、何がなんでも、絶対安静とベッドにくくり付けられん勢いで、きつく言われていたのが、先生のいらっしゃって下さった翌日には、すぐに、一般病室に移れて、普通に動き回れるようになった。 それにしても私は、一体、どれだけ、相楽先生にご心配をかけ通したら気が済むと言うのだろう。 主人にも子供達にも、迷惑と心配をかけ続けてきた。 最初から病気にならずにすんだかも知れなかったかなとも思うと、病気になる人生コースを選択して来てしまった自分の馬鹿さ加減が、腹立たしい。 今、ここに至って、初めて私は、自分の心の中で、得心のいったことがある。 父を、母を、主人を立ててこれなかったことを、自分のDNAに刻まれた気分気癖通りに、毎日を過ごしてきてしまった迂濶さを、これがこういうことなんだよと、目の前に突き付けられている思いだ。 もう20年前のことだが、夢現の黎明な時間帯に、はっきりと相楽先生のお父様から 『因縁通りの苦労は、子供が可哀想なだけだよ。』 と、私は、聞いていた。 既に、今から20年も前に、相楽先生のお父様から教えられていたって、凄いことだと思うが、私は、子供達が、成長してくる今日の日まで、そのお言葉の真の重さが分からなかった。 分かっていたつもりだった。 しかし…分かっていたつもりになっていたに過ぎなかった。
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