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不意に見せる不器用な優しさも
射抜くような激しい赤眼も
深く響く妖艶な低音も
透也さんの全てが愛しい。
そう思った刹那…この人への想いが、声となって零れ落ちた。
「…………好き」
「…!」
「…透也さんの……事が………っ…好き、ですッ……」
口にした途端、想いはとめどなく溢れ出す。
好きだ。
好きだ。
アナタが好きだ。
やっと言えた…伝えたかった言葉。
そのお陰か、心は清々しい程満たされてる。
だけど何でかな…涙が止まってくれないんだ。
透也さん…俺、ちゃんと笑えてる?
泣きながら笑う事しか出来ない俺に…透也さんの瞳が大きく揺らいだ。
そして伸びてきた手は強く俺を掻き抱き、ソファーに押し倒されていつかのように唇を塞がれる。
熱い舌が絡む度に…透也さんの激しい熱が体の芯まで伝わってくるような気がして、俺はただ…目を閉じて受け入れた。
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