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透也さんと晴れて両想いになれたのは良いんだけど…孝に付けられた痕のせいで俺は今、ある危機的状況に置かれていた。
「…場所、変えるぞ」
「へ?ちょ…うわ!」
軽々と横抱きにされて連れてこられたのは、透也さんの部屋。
以前に来た時も思ったけど、透也さんの部屋はシンプルで無駄なモノが無……ってそんな事考えてる場合じゃなかった!
白のシングルベッドに投げ出され上から覆い被さられると、茶色の乱れた前髪の隙間から深紅の瞳が俺を見下ろしてくる。
その視線の熱量に、この人は本気なんだと否応なく示されて、心臓が一際跳ねた。
「圭……覚悟は良いな」
「全然良くないです!」
だってさっきの言い様だと…透也さんは俺に、え…エッチな事をするつもりなんだろ?
そんなの経験ないから、覚悟なんて出来るわけが。
「と、透也さ…っ!」
すると一気に顔の距離を詰めた透也さんは、再び俺の唇を塞いでしまった。
何度も口内を行き来する舌に翻弄され…俺はただ、この人に付いていくのにやっとだった。
「ン……はぁ……っ…ん」
熱くてイヤらしい舌触りに身体は震えて変な声を上げてしまい…恥ずかしくて強く瞼を閉じる。
そして唇を解放されると透也さんはあろう事か、先程曝された俺の胸元に顔を埋めて吸い付いてきた。
「ぁっ!ん…そんなっ…だめ、だってッ」
恥ずかしい音を立てながら舐められ、身体はゾクゾクと反応する。
開いている手はもう片方を摘まみ、形を露わにする桃色の粒を弄られてまた声を上げてしまう。
そんな俺を楽しむように透也さんはチラリと視線を向けてきた。
「…ココ、弱いんだな」
「ん!そこで、ァッ話さないで…!」
すると透也さんの舌は徐々に下へと移動し、俺のへその辺りまで来るとそのままズボンを掛け、勢いよく脱がされてしまった。
「うわぁっ!ストップ!」
一時的に服を借りて下着を身に着けていない俺は、慌てて大事な所を手で隠して足を強く閉じると、透也さんの眉間のシワが深くなる。
「おい…この期に及んで抵抗するな。開けろ」
「ま、待って下さい!俺初めてなんですよ!いきなりこれは流石にハードルが…!」
「……もっと、お前に触れたい」
「!!!」
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