1.精霊使い

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 辺りを警戒したまま進むが、特に妨害がないまま講堂の前へ。  ちなみに講堂は独立した建造物になっているのだ。  完全に泳がされてるな。その方が動きやすいからいいけど。 「いくらなんでも静かすぎるな」 「どういうこと?」 「普通は校長の話とかマイクで拡声するだろ? だから声が外まで聞こえてこないってのはおかしい」 「確かに言われてみれば……  足音1つしないし」 「ちょっと小窓から見てみるか。  無用心に入ると、いきなり攻撃される可能性があるし」 「そうね」  講堂の側面側に移動し、窓から中の様子を窺う。 「やっぱりか……」 「なに? どうし……た……の?」  中の様相はやっぱりと言うべきか、全員が気絶し、倒れていた。  先生方も1人残らずやられてるということは、即効性の睡眠ガスでも仕掛けてあるのか?  何にせよ、今中に入るのは危険だな。 「セリ、大丈夫か? 術者を探すぞ ?」 「瞳……愛……  許さないーー  許さない! 許さない!」  瞬間、怒りに任せた膨大な魔力の奔流がセリの身体から溢れ出す。
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