1.精霊使い

22/72
前へ
/127ページ
次へ
 再びの紳士の皆さんお待たせしました!  これが世界最高の眺望です!  ピンクのフリフリが付いた可愛いパンーー 「だぶはぁ!」 「死ね! 死ね! この変態」 「うぎゃぁぁああ!」  両足で俺の顔と腹に全体重をかけ、踏んでくる。 「いいのか? 助けなくて?」 「灯香の自業自得ですからね。仕方ありません」  精霊達の絶望な会話が聞こえてくる。  やべぇ、お花畑が見えてきた。  おお、川の向こう岸で美少女達が俺に手を振っているじゃないか…… 「セリ!  来るぞ!」  突然アルカナが叫ぶ。  同時に現実に引き戻された。  セリも俺の上からどき、辺りを警戒する。 「灯香も来ますよ!」 「ちょ、ちょっと待ってくれ……」  動きたくても動けない。身体が痛くて悲鳴をあげてるからな。 「貧弱な男ね」 「誰のせいだ……誰の……」 「なにか言った?」 「な、何でもありません。  全て私のせいでごさいます」  怖い……  怒った犬に追い回されるよりも怖い。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加