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「いいのか?
お前の契約主を止めなくて」
「別に構いません。灯香の性格は既に諦めてますから。
あまりにエスカレートしたら止めますけど。
それよりあなたもいいんですか? 契約者が変態の歯牙にかかってますよ」
「ははっ。それこそ構わん。
セリの正体を解った上で態度が最初から変わらない男だ。厳しい態度をとっておるが、あれでけっこう喜んでるんじゃよ。
それにそろそろ……」
「やはりあなたも気付いてますか」
精霊達が何か会話をしているが、今はどうでもいい。
今はセリをからかう方が面白いからな。
「なるほど。処女……ね」
「あ……う……」
ふぅむ。
ちょっとやり過ぎたか? そろそろ謝るーー
「いい加減にしやがれです!
この変態鬼畜男!」
「ん?
おぶべ!?」
聞き慣れない声と共に、俺の側頭部にまるでトラックでも衝突してきたかのような衝撃が走る。
そのまま俺は横に倒れ、地面で何度かバウンドして転がる。
「な、なんだ!? 敵の本体がやってきたのか!?」
衝撃が来た方向を目視すると、これまた可愛い少女が仁王立ちしていた。
まず目を引いたのが腰まである金糸のような亜麻色の髪の毛。そして初雪のように真っ白な肌。
顔立ちは日本人と西洋人の中間であり、おそらくハーフだろう。
アーモンド型のパッチリした碧眼に、それを額縁のように上だけを覆う切れ長のまつげ。
桜色の唇が白い肌にアクセントを与えている。
背丈はセリとほぼ同じで小さめだが、スタイルば抜群。制服な上からでもグラビアアイドルのようは肢体と解る。
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