1.精霊使い

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「君は……」 「あいにく変態に名乗る名前は持ち合わせていないので」 「初対面なのに!?」 「黙りやがれです。変態ハゲ」 「ハゲてねぇよ!」 「細かいことを気にする男ですね。  超ドン引きです。最初からドン引きですが」  酷すぎる。  可愛いけど、棘がサボテン並みにあるよ。 「はぁ……  まあ、いいや。  実際のところ、君の名前は名前はなんだ? それに式神を操っていたのは君か?」  わざと警戒を露にして尋ねる。 「本当にバカで変態なのですね。あなたは。  式神を使う相手が、自ら出てくる訳ないでしょう」 「そりゃそうだ。  でも用心に越したことはない。そうだろ?」 「やはりそういう所には頭が回るんですね。  私の知り合いと同じですか。最悪です」 「一応褒め言葉として受け取っておくよ」  口は悪いが、今は味方ではあるようだ。  流石にそれくらいはわかる。
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