1.精霊使い

31/72
前へ
/127ページ
次へ
「お前なあ……」 「なんです? せっかく幻想をぶち壊してあげましたのに」 「確信犯かい!」 「当然です。私のデレは高いですからね。  1秒で1万円はもらわないと」 「高ぇ! ぼったくりだ!」 「うるさいですね。静かにしやがれです。耳が爆発します」 「どういうこと!?」  俺の言葉には爆薬でも仕掛けられてるのか?  するとセリが痺れをきらしたのか、 「あ、あなた達こそイチャイチャしないでくれる?」 「セリさん。一応私はこの変態と同学年なので、敬語を使って下さい」  イチャイチャの方はスルーか。  俺のことなんて眼中に無さすぎて泣けてくるね。 「あ、すみません」  先輩風を吹かせるからセリが萎縮しちゃったよ。 「まぁ、冗談ですけどね。  敬語でもタメ語でも好きな方を選択して下さいセリさん。  灯香はかしずきなさい」 「なんで!?」 「私が女王様だからに決まっているでしょう。童貞坊や」 「処女に言われたくねぇよ!」 「ご主人様に逆らうなんて生意気な不能野郎ですね」 「不能じゃねえよ!? ちゃんと勃つわ!」 「うわ。女の子になに宣言してるんです?」 「誰のせいだ! 誰の!?」  俺だって好きでこんなこと言わねぇよ!  勘違いされたくないから仕方なくだ。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加