2人が本棚に入れています
本棚に追加
ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ...
目覚ましの音で目を覚ます。
こめかみの辺りに冷たい感覚。
ああ、またか。
何度も何度も、同じ夢をみる。
懐かしいのに、どこか寂しくて。
小さい頃の記憶だと思う。
あたりは明るくて、暖かな風が髪をなでる。
俺の前には誰かがいて、ずっと俺に笑いかけているのだ。
でも、その誰かがわからなくて。
そして必ず、その誰かが口を開く。
「ーーーーー」
その言葉は何度同じ夢をみても聞こえない。
最初のコメントを投稿しよう!