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小さい頃の記憶。
誕生日を迎えた俺は大きなケーキを目の前に、目を輝かせていた。
「これ全部りおが食べていいの?」
「そうよ~!普段は体に悪いからあんまり食べられないけど、今日は特別!好きなだけ食べていいのよ~!」
「今日は凛桜のお誕生日だからな」
「お誕生日?」
「そう。今日は4月21日。凛桜が生まれてきた日よ。」
「凛桜、生まれてきてくれてありがとう。」
「お母さんもお父さんも凛桜のこと愛してるわ。」
「ふふ、お父さんとお母さんあったかい」
「凛桜くーん、お夕飯できたわよ~」
母さんの呼ぶ声に目を覚ます。
ああ、俺寝てたのか。懐かしい夢だったな。
父さんが死んだ後も、母さんはちゃんと俺の母さんをしてくれている。
でも、きっと母さんは俺を愛していない。
俺が嫌いなわけじゃなく、父さんが好きすぎるのだろう。
ちゃんと育ててくれたこと、感謝してる。
でも寂しかったのも事実で。
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