oneday lovers

umieの建物の中を抜けていくと、モザイクに着いた。

海に面したウッドデッキを二人で歩く。

ちょうど客船が戻ってきたところで、白い船から、たくさんの乗客達が降りてくるのが見えた。

潮風に吹かれながら、しばらく、そんな風景を眺めた後、本宮君が言う。

「どこで食べよっか？」

「うーん」

私は振り返って、辺りのお店を見回した。

「あそことか、どうかなぁ？」

それは外のウッドデッキに席のあるイタリアンレストラン。

夜の海を見ながら食事出来て、いい感じだ。

「じゃ、決まりね」

本宮君の声に、私達は、そのお店へと移動する。

中の席は空いていたけど、外の席が満席だったから、15分程待って店員に案内された。

白いテーブルクロスをかけられたテーブルの上には、オレンジに灯るキャンドルが乗せられている。