oneday lovers

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私はバッグに入れてあったミネラルウォーターのペットボトルを取り出すと、一気に半分くらい飲む。 8月の終わりはまだ残暑が厳しく、何もしないで立っているだけでも、水分と体力を消耗する。 「ねぇ、本宮君」 「なあに?」 「太郎君、こんな遠くまで来てるのかなぁ?家を飛び出しちゃったの、これが初めてなんだよね?」 ここの公園は、太郎君の家のそばにあるわけじゃない。 電車で三駅ほど離れた場所にある、かなり広い公園だ。 まだ夏休み中ということもあって、家族連れが多く、お父さんとお母さんの真ん中で嬉しそうに手を繋ぐ小さな子供の姿が見える。 「こういう場合、意外に遠くまで行ってるケースが多いのよ」 「へぇ、そうなんだ」 少なくとも探偵としては先輩の本宮君が言うのだから、きっとそうなんだろう。 私達のベンチを大型犬を連れた中年の男性が横切っていく。
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