oneday lovers

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「あれって、太郎君じゃない?」 本宮君の言葉に、私も画面を見てから木立の方を見る。 「うん!背格好といい、聞いてた特徴といい太郎君に間違いないよ!」 「アンタが言うなら間違いないわね」 ちなみに私の視力は2.0だ。 「行こう!」 立ち上がって、ダッシュの準備を取った私の腕を本宮君が押さえる。 「落ちついて。いきなり走り寄ったら逃げちゃうかもしれないわ。そーっと近づいて、それから確保よ」 「うん、分かった」 私はダッシュ寸前だった体勢をリセットした。 「行くわよ」 本宮君の声に静かに頷くと、二人で少しずつ木立に向かって歩いていく。 太郎君は木の側をウロウロしていた。 ゆっくりゆっくり近づいて、残り3メートルくらいまで距離をつめる。 本宮君と無言で頷きあうと、私はそーっと太郎君に手を伸ばした。
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