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天界へ向かうというより、天界に瞬間移動したと言った方が早いだろうか。
うん。
いいな瞬間移動って言葉と思いながら、慣れたのかムーもしっかり横で立っている。
「本当に広いです。草原やお花や……あれなんですか?」
とても綺麗な草原の中にある白い建物。
「日本で言う東屋のようなものだ。誰かいるんじゃないか?」
少しだけ音楽が聞こえるので、きっと誰かがお茶でも飲んでいるのだろう。
ムーが走っていってしまったので、仕方なく後を追いかける。
天界はそれぞれ春夏秋冬の区域に分けられていて、その中心に城がある。
この間来た妖精は春の妖精だ。
今いるここも春の区域ではあるが、城に近い。
城に近ければ近いほど権力を持ったものか神官しか住めない。
なので、所謂貴族のようなやつがいるのだろうと思っていた。
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