天界へ

18/42
前へ
/204ページ
次へ
天界といい魔界といい、部屋の扉が異様に高い。 天界はやはり白を基調とし、金で回りに細工がしてあって、どこの部屋へ行くにもお洒落なのだが見分けがつきにくい。 図書室だけは今まで迷ったことはないが、町の図書館よりも本の数が多く、人もいるのだがそれさえも気にならないほどの広さだ。 魔界も幻界もそこだけは誉めてもいい。 それ以外は自分にとっては窮屈でつまらない日常しかないからだ。 「姫? 着きましたが……」 「あぁ、すまんな」 リアム自ら扉を開けてくれ中にはいる。 「相変わらずすごい量だな」 「まだまだ増え続けています。人間界に流出してしまったものもまだ回収中ですので」 「天使語だろう?そんなもの人間は読めないんじゃないのか?」 「人間界では歴史的……なんでしたか……貴重な文献だと研究されているようですが」
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2479人が本棚に入れています
本棚に追加