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次の英会話レッスンでもいつもと変わらないリック。
椅子に長い脚を組んで腰掛け、初級クラスの私たちに優しくレッスンする。
私の通う英会話スクールは一教室に4~5人と少人数で受ける。
今まで『ただのイケメン講師』としてしか見ていなかったけど、あの日のことがあってから意識してしまう。
レッスン後、リックが教室を出て行って、他の生徒さん達も荷物を纏めて「お疲れ様でした」と出て行った。
私はもたもたとテキストとノートを入れていたので、一人で最後に出ていくことになった。
いつものことだ。
するとリックが講師控室前に立っていて、こちらを見ていた。
私はドキッとしたけどリックの前を「グッバイ」と言いながら通りすぎた。
……と思ったらリックが私の手に何やらメモの様なものを握らせた。
私はハッとして、リックの方へ振り向くと「Good-bye」とニカッと笑って、控室に入っていった。
私はスクールを出てそのメモを広げて見た。
『See you tomorrow at noon.By Rick
(明日のお昼に会いましょう。リックより)』
私の胸はバクンッと跳ねた。
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