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土曜日でリックと私は休日だけど、妹は短大に通っていて授業を受けに行って不在。
二人でまったりと過ごしていた。
「マリナ、こっち向いてください。」
録り溜めしていたビデオを見終わって、リックがテレビを消したかと思ったら、改まってそんなことを言われた。
私は「なぁに?」と首を傾げてリックの方を見た。
するとズボンのポケットから小さな箱を取り出して、パカッと開けた。
「Marina,Will you marry with me?
(マリナ、ボクと結婚してくれませんか?)」
1年以上英会話スクールに通ってるし、レッスン以外でもリックと時々英語で話せるようにもなったから、『marry』の意味はすぐに解る。
そして目の前へと差し出された箱。
その中にはダイヤモンドの指輪。
突然のことでびっくりしてしまい、返事よりも先に涙が私の頬を伝った。
「マリナ、イヤ……ですか?」
私が返事をしないから、リックは不安そうに眉をしかめた。
私はフルフルと頭を横に振り、リックに抱きついてキスをした。
嬉しすぎて言葉なんて出てこない。
涙がどんどんと溢れ出して止まらない。
リックに左手を取られ、薬指に指輪を嵌めてもらった。
それからずっとニヤニヤと眺めていた。
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