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女の子と同じ顔の人が、こちらを見て首を傾げていた。
「なにか?」
「あ-、次いい?」
咄嗟の言い訳に自販機を指して聞けば、どうぞと場所を移動してもらった。
曖昧な笑みを浮かべた俺に対し、相手は視線を外すと出口へと歩き出す。
彼女の肩には、器用に座った女の子が手を振っていたので、小さい俺がポケットから顔を出して振り返すのを見ながらそっと息をついた。
数日後のクリスマスには、柳井君と一緒に笑っていてほしいなあとちょっとだけ願わずにはいられなかった。
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