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二人は更に指を絡めるように握り直し、お互いを優しい表情で見て笑う。
女の子は頬を染め、見ていて可愛い。
男の子も気恥ずかしい表情をしつつ、女の子を見る瞳は優しい。
二人を見る小さな俺は、微笑ましげに見ていた。
おそらく俺も同じ表情をしているだろうし、他人の恋愛事情に疎い自分でも、二人が相思相愛なのはわかる。
男の子は微笑んだ後、小さい俺を見て大きく頷いた。
こちらと目を合わせた小さな俺は、両手を合わせて頭を下げる。
お願いします、という仕草に加え、ちらっと俺を見上げて様子をうかがう。
二人も手を繋いだまま、揃って頭を下げている。
「えーと、なにを?」
お願いしたい理由が、さっぱりわからない。
どう見てもこの二人は恋人同士のはずで、俺は関係ないはず。
首を傾げた俺に、小さな俺は二人の手を離し、片手を顔の前で左右に振る。
伝えたい内容がわからず、俺が沈黙していると、女の子は両手でハート型の形を作り、男の子の方に向けた後首を振って両手でバツをして見せた。
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