華知らぬ暁、灰色の子犬

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「暁、彼はもう21歳だ」 「だから信じられませんって!  こんなに可愛い21歳がいるわけないじゃないですかっ!!」 「ほう? 男として見れないかね?  ならば男嫌いの君のガードにちょうどいいかもしれないな。  華さんを佐藤課長に取られてしまったら、考えてみないか?」  挙句の果てに、そんな勝手なことまで言い始める。  その間、当の瀬戸は無表情のまま無言で私達の後ろを歩いていた。  綺麗な顔立ちをしているのに、瀬戸は滅多に表情を変えない。  ボスの片腕として行動しているから彼のことはよく見かけるけれど、いつもそんな彼を見るたびにもったいないなぁと思う。  きっと無邪気に笑えば、オネエサマ方をイチコロさせるに違いないのに。 「瀬戸、お前はどう思う?」
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