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「マスター。
本日首魁を狩られたネズミの残党と、その辺りにたむろするチンピラが半々といった所です」
「そうか。
怨念と邪念が半分ずつといったところかな」
ボスと瀬戸が何か言っているけれど、全然耳に入ってこなかった。
最近はずっと華に守られていたから、こんなふうに不意に襲われそうになることはなかった。
私に手が伸びる前に、全部華が狩ってくれていたから。
……華が佐藤課長と一緒にいて面白くないのは、自分のガードがなくなるからじゃないの?
心の奥に潜む身勝手な自分が、そんな言葉をささやいてくる。
ガタガタと震える体がいうことを聞いてくれない。
……私、いつからこんなに弱くなったの? 元凶はもう片付いたんだから、立ち上がって、笑わないと。いつもの強気で敏腕の、暁夏子に戻らないと。
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