私はその花びらのじゅうたんの上に転がり、夢を見ていた。

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「私が追い込まれてる……?」 お兄ちゃんが私の事をそんな風に言うなんて、全く理由が分からない。 「なんでお兄ちゃんが? ってか研修が忙しくて全然帰ってきてないよ?」 「じわじわと追い込まれて、今はもう限界点だったんじゃねえの?」 じわじわと? お兄ちゃんや暁が心配してくれているのは分かったけれど、思いつかない。 強いて言えば、颯太がこの高校に受かるのか分からないぐらいの成績なのに、一緒に勉強してもいつも眠ってて、私一人がやきもきしたぐらい。 結局スポーツ推薦で入れたから良かったけど。 「受験で追い詰められてた、のかな? でもここの高校なんてこの町の人ぐらいしか行かないから名前さえ書ければ落ちないって――」 不意に暁の目を見たら、じいっと私を見ていた。 いつから? 吸い込まれそうな、切れ長の瞳。 思わず何を言いたかったのか分からなくなって視線が泳いでしまった。 「皆、心配してんだ。なんで……颯太をお前は……」 言いかけて暁は口を噤む。
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