私はその花びらのじゅうたんの上に転がり、夢を見ていた。

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「睦月がね、暁ちゃんが格好良くなってたって言ってたのよ」 「兄ちゃんも、研修用の白衣めっちゃ格好良かったですよ」 「でしょう。睦月は私に似らなくてスラッと高いからね」 二人の会話に全然入れなくて、私はリビングのテレビをつけてニュースを眺めていた。 テーブルには酢飯に具材にと溢れんばかりに並べられている。 「おじさんも来るの?」 「ええ。お父さんが連れてくるはずよ」 「じゃあ颯太も来ればいいじゃん。部活の後に」 「そうね……」 すると途端にお母さんも言葉を濁らせた。 確かに颯太は部活ばかりでお母さんの手伝いは全くしてくれなかったけど、暁と態度をそこまで変えなくても良いのに。 「そんなに颯太が良いなら、お前が何個か手巻き作ってやれよ。俺が家に持って帰って冷蔵庫にでも入れといてやるよ」 「えー。何個ぐらい食べるか分からないもん。部活後だしお腹空いてるよね」 「恵方巻きみたいな大きいの作ればいいじゃん」
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