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就職決まってねえし、いらねー!
っと突っ返す予定だったが、二人は押し付けると猛ダッシュで逃げて行きやがった。
なんだよ、あの二人、実は仲良しなのか?
一晩二百万で、吾妻を指名した客じゃなかったのかよ。
……吾妻は吾妻で、花渡さんや暇さんと知り合いみたいだし、どんな関係なんだろう?
俺、大学からの付き合いだしなあ。
ガサガサと、紙袋が音を立てる。
無理やり押しつけられた紙袋。
中を恐る恐る覗くと、水筒が入った箱みたいなのとボールペンみたいな包みがあった。
見た目からでは、怪しいおもちゃには見えない。
見えないけど、持ってたら落ちつかないので鞄の奥へ仕舞った。
「……」
そりゃあ、拓馬が喜ぶならば使ってみても良いんだけど、拓馬は仕事とプライベートは切り離してるのか、家にある玩具は使った形跡ないし。
でも、拓馬が使用したことあるって、やっぱ開発のために自分でも使ってみてるってこと?
これで拓馬がイったりするのか?
ドギドギと、重く心臓が跳ねると同時に、携帯にメッセージが届いた。
『すまん。今日は遅くなる』
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