プロローグ

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あんなイケメンが小さなパン屋の店長だなんて、勿体ない。 絶対俺の年収の半分もねえだろうし。 「……益々欲しくなってきた」 「かじゅでっ、ら?」 「ふわふわコアラに恋するラビットだっけ? 昼休みに買ってきますよ」 ノンケかもしれないがそこは問題ない。 俺の容姿と色気ならば、まあ一回ぐらいならばと、若い男ならば一度は道を踏み外すだろう。 既成事実作ってしまえば問題ないのだから。 「21歳かあ……。美味しそう」 身体がびくびくと反応してしまうが、なんとか抑え込んで先輩の顔を見て収めてみた。 「昼休みが楽しみですね」 朝の御礼と共に俺が迫ったら――簡単に落ちちゃっても知らないから。 クスクスと笑う俺の笑顔に、先輩の顔が真っ青になっていくのが面白かった。
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