第1章 ご指名です!

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「どうだろう?  どれだけかかるかわからないよね?  5日と見積もっても……。」 ユーリーさんが顎に拳をあてて、呟き始める。 「前みたいに、保存食で代用するとかは?」 以前、薙癒斗さんの餌が手に入らなかったときは、私たちと同じ保存食を食べていたから、それでしのげるかも? 「保存食なら向こうで手に入りますからね。 とりあえず、5日分の調査だとして15日分?」 ユーリーさんが提案する。 「ええ、そうですね。 巨大鷹の餌は血抜きのボイル肉。 あまり長期間、保存がきくものでもない。 いざとなれば、保存食で代用できるからユーリーさんの意見で大丈夫だと思う。 「そうすると、いくら払えばいいのでしょう。」 私が財布を取り出すと、ユーリーさんが……。 「ここに200cありますよね。 ですからそこから払います。 85cで良いんですよね?」 おやじさんに確認するように言うユーリーさん。 「ああ、そうだな。」 おやじさんも頷く。 「トモリ、ここから85cをおやじさんに渡してください。」 え? また私? 私はユーリーさんに言われるまま、200cの入った袋から金貨を取出し数え始めた。
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