第1章 ご指名です!

7/33
前へ
/105ページ
次へ
「そうすると残り115cです。 パーティの財布に15cを入れるとして、残りの100cを4人で分けると、1人25cになります。」 私は、金貨を数えながらユーリーさんの言葉を聞きつつ、先ずおやじさんに85cを渡した。 するとおやじさんは、カウンターへと戻っていった。 そして25cの山を4つと、15cの山を一つに分けていった。 そして、みんなの前に25cの山を1つ置いた。 残りの15cはユーリーさんの前に置いた。 「ありがとう、トモリ。」 ユーリーさんはそう言うと、自分の財布に25cを、パーティの財布に15cをそれぞれ仕舞い込んだ。 「問題は荷物をどうやって運ぶかですね。」 ユーリーさんは、真面目な顔をして向き直る。 5日分の食糧と薪でもなかりかさばる。 その上、郵便物もある。 薙癒斗さんの餌に至っては15日分だ。 「たぶん荷馬でも借りないと持てませんよ。」 「え、でもでも荷馬を借りると返しに来ないといけませんよ。」 まさか調査の間も借りっぱなしと言うわけにはいきませんからね。 「あ、そうだ。薙癒斗の鞍は出来上がっているんですよね? 金シャチ。」 ユーリーさんが閃いた、とばかりに金シャチさんに聞く。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加