序章 トモリの日記

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ユーリーさんは、私に2Lvの通信リングを2個作るよう依頼してきた。 もちろん材料費はユーリーさん持ちだ。 せっかく、通信リングを扱えるように魔法の技能も習得したけど、通信リングを持っている冒険者がいないのに驚いて、自分で相手を決めるようにしたんだって。 まぁ、確かに通信リングを好んで持つ魔法使いはいないと思う。 通信リングは、自分の声をある距離まで飛ばすことができる。 その声を聴くには、声を飛ばせる範囲内の魔法技能を習得して、通信リングを持っている相手ならだれでも聞こえてしまうリングなんだ。 内緒話や、重要な話を離れた場所で行える利点はあるけど、誰が盗み聞きしているかわからない。 ちょっとリスクが高すぎる、魔法だね。 それから、野外系技能の薬草知識を新たに習得したんだって。 これで、野草や薬草取の手伝いが出来るよって言ってくれた。 私がいつも薬草や香草を取りに行っているのを、気にかけてくれていたんだね。 それから、敏捷力を鍛え上げたそうです。 これで、もっと早く行動できるようになったって喜んでいた。 ユーリーさんほどの剣の使い手になると、ほんのわずかな時間の差が、死に直結するからなんだと思う。 他に、知覚力……う~ん、これは感覚的なことで、気配を探ったり、危険を察知したりする力のことなんだけどこれも磨いたそうです。 やっぱり、これもユーリーさんほどの戦士になると、相手の攻撃を躱すための訓練も必要になるからかな?
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