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私たちは、いつもの様にチケハン亭で昼食をとっていた。
そんな時、ミソカツ亭のおやじさんが私たちの円卓へとやって来た。
その手には丸められた、樹皮紙が握られていた。
あれはきっと依頼書だろうと思う。
と、言うことは私たちに仕事の依頼があるのかな?
私は、密に心を躍らせていた。
するとユーリーさんが、
「その樹皮紙は依頼ですね?」
おやじさんが、円卓に到着すると声をかける。
「おお、察しが良いな。
実はお前たちを指名してきた依頼があるんだ。」
おやじさんは、樹皮紙を円卓の上に広げた。
「指名ですか?
では、依頼主は?」
ユーリーさんも気になるよね。
私たちのことを知っている人って……誰だろう?
「依頼主は、ミドリックのアリマッツと言う博士なのだが、知っているか?」
おやじさんの言葉に、
「ああ、あの博士ですね……。」
ユーリーさんはため息をつくように、視線を逸らす。
イヤな思い出でもあるのかな?
私は、アリマッツさんの顔を思い浮かべて、私たちを覚えてくれていたことを喜んでいた。
「まぁ、お前たちも噂は聞いているだろう。
ミドリックから調査団が派遣されるそうだ。
その指揮を執るのがアリマッツ博士だという事らしい。」
おやじさんが言う。
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