pf. 2

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「……先輩も、アメなんて舐めるんですね」 「学校で、タバコ吸いたくなった時用だから。誰にも言うなよ」 「……はい」 「何で、ちょっと嬉しそうなんだよ」 「……そんな事ありません!」 「まあ、いいや。保健室では悪かったな。もう、あんな事は言わねぇよ」   「オレも、すみません。頬…叩いちゃって」 「いいよ。それ以上に、お前のココが痛かったって事だろ?」 と、レンの胸を指して、少し微笑むと、オレの顔を見たレンも、少しだけ微笑んでくれた。 やっぱ、コイツ、オレの事が怖いのか? そりゃそうだよな。 兄以外に、初めてヤられたんだろうから。   それもオレみたいな、ただヤりたかっただけの男に。 こんな事なら、せめてもう少し優しく抱いてやれば良かったな。 ごめん。 ガラじゃねぇけど、今からしてやれる事をしてやるよ。 「携帯、貸して」   「…ぇ…あの…?」 「オレの電話番号、登録するだけ。嫌か?」 返事の代わりに、ポケットから携帯を取り出し、預けてくれた。 とりあえず電話番号だけ入力した。 LINEは、まだいいか。      「ほら」 携帯を返すと、何故か少し顔を赤くして俯いてしまった。 理由は、よくわからねぇけど、そんなレンが妙に可愛くて… 顔が緩みそうになるのを必死にこらえて、真顔を維持した。 「いつでもいいから。レンからの電話は、最優先させる」 レンは、ハッとしたようにオレの顔を見上げてから、携帯の画面を確認した。 携帯を握りしめて画面を見ている姿が可笑しくて再び口元が緩みそうになる。  たぶんこの気持ちはアレだな。 なかなか懐かない野生の小動物に、餌付けしてる時の高揚感と同じだな。 ま、懐かないのは、自業自得なんだけど。
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