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「もう終わりか? 舐められたもんだな」 それは、いつもと同じ光景。 ケンカを売られ、その結果、虫の息の馬鹿な相手を見下ろしてる。 ウォーミングアップにもなりやしねぇ。 どうしくれんだ?この熱。 発散出来てねぇ。 「先輩達、もう終わり?」 「サクラ。今頃来て何を言ってる? シノがひとりで殆ど片付けた」 「そっかぁ。残念。 蒼龍(そうりゅう)のトップにケンカしかけるんだから、それなりに強いと思ったんだけどね」 「だから、オレはトップじゃねぇ」 「実質、トップみたいなもんでしょ?」 トラさんがいるだろ? おれは、そんな器じゃねぇ。 まあ、んな事、今は、どうでもいい。 「アキ。後は頼む」 「暴れ足りなかったか?」 と、溜め息混じりに訊いてきた。 「下半身が?」 「サクラ。下品だぞ」 「間違ってねぇだろ?」   「じゃ」 いつもの言い争いが始まる前に、その場を後にした。 いつもケンカの後は、性欲が抑えられなくなる。 その事は、今の2人も知ってる。   安芸慎一郎(あきしんいちろう)と、 佐倉幸(さくらみゆき)とは同中で、付き合いが長いせいか、気心が知れてて、一緒にいても楽だ。 はぁ… 茜のところに行くか。    特定の彼女が居るわけじゃない。 ぶっちゃけ、ヤらしてもらえれば誰でも良い。 後腐れのない女。    最近は、保健室の茜だ。 まあ大人だし、その辺のところも解ってくれてる。
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