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目覚ましに勝った。
携帯で時間を確認すると、5:15 だ。
15分も前に起きてしまった。
まだ暗い。起きたくねぇ。
てか、寝れなかった。
熟睡出来なかったのは、慣れないこの布団のせいか、ベッドで寝てるヤツのせいか…。
布団を畳ながら、寝顔を盗み見る。
オレと違って、熟睡してんな。
でも、まあ良かった。眠れたんだな。
バンザイのポーズで眠ってる姿を見てると、可笑しくて、笑いがこみ上げてくる。
ったく。無防備過ぎだろ。オレは、お前と、一度寝てんだぞ?
少しは、警戒しろよ。
ぽかんと半開きになった唇が、オレの衝動を誘う。
解ってるさ。
守らせてくれれば、それでいい。
「好きなのか?」
好き_?
「さあな。………て、親父?!」
いつの間に扉開けたんだよ。
「グイグイ来んのも、大概にしろよ」
なるべく小声で叫ぶと、「蓮君、起きちゃうぞ」と、ふざけた事をぬかしやがる。
「ほら、支度しろよ」
親父の背中を押して、洗面所に促した。
「お前は、そういう意味では大人だと思ってるが、お付き合いする事になったら、きちんと報告だけは、しなさい」
いろいろツッコミたいが_、
「それ以上、ふざけた事言ってると、弁当にピーマン詰めてやるからな」
「それは、困るな」と、苦笑して_、
「でも、零治は何も悪くないんだ。そろそろ前を向いて歩いてもいいんだぞ」
と、オレの目を真っ直ぐに見つめてきた。
オレは、毎日楽しく過ごしてるっつーの。
ホント、親バカで困る…。
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