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久しぶりに乗った。満員電車…。ハンパ無かった。
オレは、上の新鮮な空気吸えたけど、蓮のヤツ、真っ赤な顔してたし、苦しかったんじゃねぇかな。
オレとドアの間に入れてやったからいいけど、普段、どうしてんだ?
「なあ」
隣にいると思って話しかけたが、いねぇ。
パッと後ろを見ると、二、三歩後方を歩いていた。
「悪ィな。歩くスピード速かったか?」
ゆっくり歩いてたつもりだったんだけどな。
「大丈夫です。先、行って下さい」
さっきからずっと顔を伏せていて、目を合わせようとしない。
どした?
「おう!東雲!今日は、超早ぇじゃん」
同クラのヤツらが肩に腕を回しながら、声をかけてきた。
気づくと、学校の近くで、歩いてるヤツらは、ウチの生徒ばっかりだった。
何気にレンを視線で追うと_、居ない?!
どこ行った?あっ!
見つけた時には、走って正門をくぐっていた。
あんの_!
「悪ィ」
クラスのヤツの腕を解くと、走って追いかけた。
「待てって!何で逃げんだよ!」
腕を掴むわけにいかねぇし、ああっ面倒くせぇ。
レンの前に回り込んで、進路を塞いだ。
目が合い、ちょっと睨んでやると、きまり悪そうに、目を伏せてしまった。
ったく。何、考えてんのかわかんねぇ。
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