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次の日の昼休みに入ってすぐ、私は購買までダッシュで向かった。
今日は先輩に、昨日のコロネちゃんのお礼を言いたいんだ。
そう言ったらアイアイは、虫唾が走るから1人で行けと言った。
廊下の角に立って待っていると先輩が歩いてきた。
「先輩っ!こんにちは」
「おっ、あさひちゃん!」
相変わらず爽やかに微笑む先輩。
うぅ、カッコイイ!
「先輩、昨日、コロネちゃんありがとうございました」
「あぁ。どうせ余ってたんだし、コロネを好きなあさひちゃんに食べてもらえて良かったよ」
先輩の笑顔は癒しだけど、胸がキュンと苦しい。
「あさひちゃんは今日もパン?」
「あ、いえ。今日はお弁当です」
毎日昼にパンだけだと栄養が偏ると言われ、今日はお弁当持参だ。
「え?じゃあもしかして、」
先輩はそう言うと、屈んで私を覗き込み、耳元で囁いた。
「俺に会いに来てくれたの?」
どきゅーん!!心臓が跳ねた。
急にバクバク言いだして、顔が熱くなってくる。
「なーんて……って、あさひちゃん?」
うわーっ、先輩見ないでください!
熱い頬を両手で覆ったら、後ろから声がした。
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