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「こら!!正也!まーったアンタは女の子にちょっかい出して!」 先輩と2人振り返ると、女の人が丸めた紙を反対の手にポンポンと叩きつけていた。 この人見たことない……ってことは、この人も先輩だ。 「マネージャー、“また”っていうなよ“また”って」 ……マネージャー? 野球部ってマネージャー居たの!? っていうか、私が気付かなかっただけ? 「今日はお昼にミーティングあるって言われてたでしょ?」 「あ……そうだった。あー、あさひちゃん、またね!」 先輩は手を振るとマネージャーさんと歩いて行ってしまう。 「もう!忘れてたの!?っていうか、朝女の子に“お昼に話ある”って呼びだされてたのは?」 「あ……それも忘れてた……」 「そう言うの見る私の気持ちも考えてよね!」 「ははっ、ごめんごめん」 ……。 …………。 ……………………え? 今の会話、リプレイ願います。 ……『朝女の子に“お昼に話ある”って呼びだし……』。 …………『そう言うの見る私の気持ちも……』。 …………『そう言うの見る私の気持ちも』? うそでしょ。 うそでしょ、うそでしょ、 うそでしょー!? 私はダッシュで階段を駆け上がり、教室へ飛び込んだ。
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