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* 「でねー!先輩、“大丈夫?ごめんね”って言ってくれたの!」 翌日の放課後、屋上で私は音無くん相手に昨日の話をしていた。 この話は既にアイアイに一日中していて、とうとうアイアイを怒らせてしまった。 「西野。2回も同じ話をするな」 「え?なになに?もう一回聞きたいって?」 「…………」 「うわーっ!ごめんなさい!もうこの話しません!!」 音無くんの睨みが物凄い恐ろしい!! 「……落合もよくもまぁ、何も言わず何度もお前の話聞いてたよな」 落合とはアイアイの事で、彼女の名前は落合愛子という。 苗字のアイと名前のアイが重なるから、アイアイ。 最初にそう呼んだ時もそうだったけど。 「いや、何も言わないなんてことは、ないよ」 「……あ?」 「いい加減にしろってすごーっく怒られたよ」 しかもアイアイ、クラスの男子より男前だから、昨日に引き続き今日も壁ドンされたし。 「アレで男なら付き合ってたんだけどなぁ」 アイアイを思い出していたら、隣から苦笑する声が聴こえた。 「やめとけ。アレと比べたら、よほどの男じゃねぇと勝てねぇだろ」 先輩を見下ろして見つめる。 うん。よほどの男だと、思う。
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