第1章 ばれちゃった。

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 あっ、 よかった。 あんまり長く留めていられないんだよね。  つづいて、 周りの男子数人が同じように鉄の棒をつかんでいた。  棒には、何かの紐が付いていた。  彼らは、棒をそっと床に置いた。  緩くたゆむ紐が窓の外に向かっていた。  わたしは、 ゆっくりと右手を下げていく。  空中に浮かぶガラスの破片は、 次第にゆっくりと、 近くの人を避けるようにして床の上に降りた。
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