0人が本棚に入れています
本棚に追加
/89ページ
編入学初日の今朝は、ふつうより早く登校した。
早く登校したのは、
自身遅れるのも嫌だったし、
校内ももっと見たかったし、
学校からの案内もあったからだ。
すると、
校門を通ってあまり行かないところで、
右のほう、
校舎と校庭の樹々の間に人影が見えた。
その影は、
校舎のほうを見ては、
樹々のほうを眺め、
しまいに手に持っている何かに目をやっていた。
よく見ると、
この学校の男子生徒らしい。
顔は、
ちょっと可愛らしい。
立ち止まって見ていると、
ようやくわたしの気づいたのか、
向こうに立ち去って行った。
佇んでいる意味もないので、
わたしは校舎に入り、
職員室に行く。
最初のコメントを投稿しよう!