第1章

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 ふとのれんで区切られた半個室の隙間からその声の元を辿れば、そこには3年間を共に過ごした友人の姿。 「ミッツ! それに菖蒲ちゃんに直っぴ……なんで紫璃まで」  きょとんとしたいくつもの顔が、レオに向けられていた。 なんとも異様な組み合わせとも言えるその集まりも、馴染みのようなみんなの仕草。 慌てて回りを見渡すレオに、紫璃が口を開いていた。 「菜子ならいねーよ」  おもむろに酒の入ったグラスに口をつけると、のどぼとけをごくごくと上下させている。
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