第1章

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 高校生の面影なんて、わずかで、ずっと大人びた顔に、慣れた仕草。 あか抜けた印象になった未蔓。 いつのまにか恋人同士になっていた菖蒲と原田。 それにお酒の席を一緒にするほど、仲が良いなんて知らなかった紫璃。 それなのに、そこに菜子はいない。レオのことなんて気にもせず、淡々とご飯を食べている友人達は、特別変わった様子はない。 「ナコならイングランドだヨ」  誰だこいつは。きらきらの髪の毛にグレーの目の色で背も高い。どこのモデルだ、と言わんばかりの容姿に、「あー!」とレオは指を指して大声をあげた。
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