第1章

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 ふんふんと鼻息荒く熱弁を奮うその眼差しは、キラキラと輝いている。 あんなにも小さな声で、と注意したくせに、レオの身振り手振りが大きくて、時折他の生徒の視線を感じる。 隠しきれていないその恋心は、今にも本人に伝わりそうな気がするのだけれど。 「内緒だからなっ。言うときは自分で言うって決めてっから!」 「あ、そ……」  にかっと笑うレオにため息で返した。 よくお昼に誘われるのは、菖蒲と一緒に過ごしたいからか。 意向思わしくなく、菖蒲にふられてばかりで、結局菜子とレオが2人でご飯を食べることもしばしばだが。
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