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花をつけてくれた結城さんという先輩が、教室まで案内してくれるようだ。
一緒に階段を昇ってくれる間に、「4階まで上がるのしんどいね。私もう2階で精いっぱい」と話しかけてくれる。
2階の校舎にある教室は、最上級生のはずだから、どうやら3年生らしいというのが予想できた。
「私の弟も1組みたいなの。仲良くしてやってね」
そう言って、教室の前まで案内されると、再び階段を下りていく。
教室の扉についた窓ガラスから、既に生徒が着席しているのが見えていた。
窓際にぽっかり空いた空席が、きっと自分の席だろう。菜子は腰を低くしてこっそりと教室に忍び込む。
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