第1章

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「レオはさあ、ちょっとは気ぃ遣ってよ! この前、貸したノートにポテチこぼしたでしょ!」 「違いますぅ~。ポテチじゃないです、がじゃりこです~」 「……貸した消しゴムも割れて返ってきた!」 「や、ほら消しゴムっていつか割れるものじゃん? それが俺んとこきたときに割れただけじゃん?」 「……くそが」 「うわ! そんな言葉使いする女の子は幻滅だわ~。ひくわ~」  ああだこうだと言い合っては、お互いに折れることもなく、気づけば菖蒲が注文した品を持って、テーブルの前で唇をひくつかせている。
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