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「社長、本日は新たに4人の人資源を購入いたしました。
今回の実験は自律走行システムの
開発責任者、石脇の指示の元行われます。
国家には人体実験の為の購入だと報告してあります」
白髪の男性は電動車椅子の速度に
合わせながら歩き、
手に持つ書類を見ながら言葉を続けた。
「実験内容は『意識制御装置の不安定要素の確認と対策』。
意識制御装置を取り付けた車の走行実験は既にクリアしているのですが、
複数人の意識を登録した場合に起こる
意識混同の際、意識制御装置はどう動くのかを
再確認するための実験だと提出書類には書かれています」
「なるほど。
人の意識に反応して走行する車は実に有用だ。
私には手があるが、
意識だけでどんな人間にも車を走らせることが出来るようになれば
これほど社会に貢献できる装置は他にない。
完成させられるよう尽くしてくれと伝えてくれ」
「わかりました」
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