recycle1~八幡修司~

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「それでは、人資源を入れてくれ。 これより意識制御装置の実験を開始する」 石脇が部下に命令すると、 実験場に四人の人資源予定者が入れられた。 彼らは手足の自由を枷によって奪われ、 右耳は機械によって覆い隠されている。 運び込まれた人資源予定者は石脇の前に並べられた。 「やあ資源ごみ諸君、ご機嫌はいかがかな。 君たちの意識はあらかじめ この車に搭載された意識制御装置に登録してある。 その右耳につけられた機械が君たちの意識の送信機となっているんだが、 これから様々な場面において複数の意識によって この車を制御した時、どのような反応を示すのか それを今から検証する。ではまず車のエンジンを起動させようか」 そう言うと石脇は右耳の機械に触れ、送信機の電源を入れた。 「言葉にする必要は無いが、 ここは分かり易くいこうか。始動」 石脇がそう言うと、数回セルが回り 車のエンジンが動き始めた。
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