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「実験内容は単純明快。
ある事象について
皆がそれぞれいろんな意識を送って、
制御装置がどう反応するのかを検証していくだけだ。
余計なことは考えずただ思うままに車を動かせばいい。
意識混同の際は、
より強い意識に反応するというデータもある。
だがその強さの度合いが不確かなんだ。
どの程度の強い意識により反応するのか、それが知りたい。
生きたきゃ全力で思い願え。
想いの強さで次第では……死ぬよ」
そう言うと石脇の傍らにとまる車が、
エンジン音を響かせ再度走りだした。
そして、四人の人資源の前でぴたりと止まる。
「まずは私の『走れ』の意識と、
君たちの意識、どちらがより優位に働くか勝負といこう」
石脇は右手を人資源に向け振り下ろした。
すると車は徐々に速度を上げながら人資源に向け走り始める。
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