recycle1~八幡修司~

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その光景を見て石脇が頭を抱える。 「ダメだろ。 必要なのは強い意識なんだよ。 全員で『来るな』と思ったら より弱い意識のゴミに突っ込むことになる。 それじゃあ実験の意味がないだろうが。 頼むから世の中の為に働いてくれよ。 さあ残りの二人、張り切って死のうか」 「無理に決まってるだろ、そんなの……」 石脇に向け修司が声を荒げる。 「こんな状況で来るなと願うのは当たり前だ。 こんな実験、元から意味なんてないだろうが」 すると石脇は口元に笑みを浮かべた。 「そうかいそうかい。 だったら少し身の上話でもするか? 君みたいに熱いゴミは情に流されやすいからな。 隣のおっさんは嫁さんと子どもの為に罪を犯したが、 結局今は犯罪者の身内ってことで その二人は苦しんでいる。 もしこの実験が成功した時は、 会社への貢献度次第では、 労働力として雇用してくれる可能性もあるんだよ。 生きて資源として活用されれば、それまでの罪は帳消し、 晴れて二人の元へ帰ることが出来る。 どうだい?おっさんを生かしたいと思わないか?」
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